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OST-2(日本油圧工業会規格 JOHS-102) 油圧配管用精密炭素鋼鋼管
この規格は油圧配管のうち主としてフレア形またはクイ込み形継手を用いる配管に使用する精密炭素鋼鋼管(以下管という)について規定する。 | |
管の種類は材料によって分け、表1による | |
管は2に規定した材料から冷間仕上げにより製造する。 管は、すべて製造後に焼ナマシ(※1)または焼ナラシ(※1)を行う。 ※1.光輝焼ナマシまたは光輝焼ナラシが望ましいが、他の方法によってもよい。ただし光輝熱処理によらない場合はスケールを除去する処理を行う。 |
種類 | 記号 | 材料 |
1種 | OST1 | (JIS G3454 STPG370、STPG410 相当) |
2種 | OST2 | (JIS G3455 STS370、STS410、STS480 相当) |
【備考】
1種は原則として使用圧力100kgf/c㎡以下に適用する
◯品質
管は、実用的にまっすぐで、その両端は、管に対して直角でなければならない。
管の内側面は仕上げ良好で、使用上有害な縦キズその他の欠かんがあってはならない。
管の内側は、油脂、引抜の際に用いられる添加剤、酸化物、スケール、炭化付着物およびアルカリ洗剤または有機洗剤により容易に除去できない異物があってはならない。
スケールを取り除くために酸洗いされた管は、酸洗いによる脆化を防止する処理が行われていなければならない。
管の化学成分は、表2のとおりとする。
種 類 | 記号 | 化学成分(%) | ||||||
C | Si | Mn | P | S | Cu | |||
1種 | OST1 | 0.20以下 | 0.35以下 | 0.25~0.60 | 0.040以下 | 0.040以下 | --- | |
2種 | OST2 | 0.08~0.18 | 0.10~0.35 | 0.30~0.60 | 0.035以下 | 0.035以下 | 0.20以下 |
【備考】
表記の成分の値は、トリベ分析の値である。
管の機械的性質および曲ゲ、押シヒロゲ試験は表3のとおりとする。曲ゲ、押シヒロゲ試験の場合、管の壁にキズ、ワレを生じてはならない。ただし押シヒロゲ試験は注文者の指定があったときのみ行う。
種類 | 記号 | 引張強さ kgf/m㎡(N/m㎡) |
降伏点 kgf/m㎡(N/m㎡) |
伸ビ 11号試験片 12号試験片(%) |
曲ゲ試験 | 押シヒロゲ試験 | |
曲ゲ角度 | 内側半径 (Dは管の外径) |
押シヒロゲの程度 (Dは管の外径) |
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1種 | OST1 | 45以下 (441)以下 |
18以上 (177)以上 |
35以上 | 180° | 4D | 1.2D |
2種 | OST2 | 45以下 (441)以下 |
20以上 (196)以上 |
35以上 |
【備考】
1.12号試験片を用いて引張試験を行う場合には、伸ビの最小値は、管の厚さが8mmより減少すること1mmについて1.5%の割合で表記の伸ビから減じたものとし、JIS Z 8401(数値の丸め方)により整数値に丸める。
2.外径10mm以上20mm未満の管および外径10mm未満の管の伸ビの最小値は、表記の伸ビからそれぞれ5%および8%を減じたものとする。
管は、6.4の試験を行い50kgf/c㎡の圧力を加えたとき、モレがあってはならない。
◯寸法および寸法許容差
管の外径、厚さおよびそれらの寸法許容差は、付表のとおりとする。
管1本の長さは3000mm以上とし、長さを指定されたときの許容差は、呼ビ長さに対して表4のとおりとする。
長サの区分 | 長サの許容差 |
6000mm以下 | +10mm 0mm |
6000をこえるもの | +15mm 0mm |